サマリー
ECOVACSの最新フラッグシップロボット掃除機 DEEBOT X5 PRO OMNI を導入し、20畳リビング+書斎・寝室・子ども部屋を含む住環境でテストしました。
従来は Roomba S9+Braava Jet を組み合わせて「吸引+拭き掃除」を行っていましたが、X5 PRO OMNIに一本化したことで手間が大幅に軽減。
さらにAI精度の向上で家具にぶつからず、段差落下の心配も解消されました。
ただし、水拭き時に「生乾き臭」が残ることがあり、この点が唯一の弱点。総じて一般家庭に強く推せる一台です。
レビュー前提条件
本レビューは以下の環境を前提としています。
- 住環境:マンション3LDK(20畳リビング+書斎+寝室+子ども部屋)
- 床材:フローリング中心
- 普段の用途:
- 日常のホコリ・食べこぼし対策
- 子供が遊ぶスペースの衛生維持
- 在宅ワーク中の静音掃除
- 比較対象:Roomba S9+Braava Jet
技術仕様・特徴
- 吸引力:最大11,000Pa
- 吸引+水拭き同時対応
- ドック機能:ゴミ自動収集/モップ自動洗浄/熱風乾燥
- AI認識:LDSレーザー+3D構造光+AIカメラで障害物回避
- 段差対応:約2cmまで乗り越え可能
- アプリ操作:マッピング、ゾーン指定、進入禁止設定、履歴管理
- 音声操作:Google Assistant / Alexa
ポイントは「完全フルセット」。掃除・拭き・モップ洗浄・乾燥・ゴミ処理まで自動で行うため、メンテナンスの手間が劇的に減ります。
セットアップと初期設定
- ドックは大型で設置スペースが必要(幅43cm×奥行57cm程度)
- アプリ連携はスムーズ、Wi-Fi設定後に自動マッピングを実行
- 約20分でリビング+隣接部屋の間取りを正確に記録
- 進入禁止やゾーン清掃をアプリで直感的に設定可能
Roomba S9+Braava Jet併用時は、吸引と拭きを別々に稼働させる必要がありましたが、X5 PRO OMNIは一回の稼働で両方完結。日常の手間が大幅に削減されました。
清掃性能(20畳リビング+複数部屋)
- 吸引:髪の毛・粉塵・食べかすを問題なく回収。カーペットは自動で吸引力を強化してくれるようです。
- 拭き掃除:ムラの少ない均一な仕上がり。軽い汚れもきれいに除去。
- 段差対応:玄関での落下が皆無に。従来のRoombaではよく落ちていた箇所もクリア。
- 障害物回避:家具・ケーブル・子供のおもちゃを的確に避ける。ぶつかるストレスがなくなった。
実測・数値イメージ
- 稼働音量:標準58dB、最大65dB
- ゴミ収集時:72〜75dB(約10秒程度)
- 清掃時間:20畳+隣接部屋で約25分
- モップ乾燥:約2時間で完全乾燥、臭い残りなし(通常は)
Roomba S9+Braava Jetとの比較
| 項目 | DEEBOT X5 PRO OMNI | Roomba S9+Braava Jet |
|---|---|---|
| 吸引+拭き | 一台で同時処理 | 吸引と拭きを別々に稼働 |
| メンテナンス | 自動排出・洗浄・乾燥で手間最小 | モップ清掃・交換が必要 |
| 障害物回避 | AIで家具やケーブル回避 | 衝突・巻き込みが時々発生 |
| 段差対応 | 玄関落下ゼロ | 段差で落ちることあり |
| 匂い | 生乾き臭が残ることがある | 同様に湿度次第で発生 |
最大の進化は「一本化」。Roomba+Braavaでは2台を順に稼働させる必要がありましたが、X5 PRO OMNIは一度の掃除で両方完了。AI精度向上で段差落下や家具衝突もほぼ解消されました。
強みと弱み
強み
- 吸引・拭き・モップ洗浄・乾燥を完全自動化
- AI精度向上で家具衝突・段差落下がほぼゼロ
- 20畳以上の広い部屋でも短時間でカバー
- メンテナンス頻度は月1回程度で済む
弱み
- ドックが大型で設置場所を選ぶ
- 初期費用が高額(15万円前後)
- 水拭き後に「生乾き臭」が残ることがある
日常使用感
- 朝:外出前にセット → 帰宅すると床がきれい
- 昼:在宅ワーク中も静音モードで違和感なし
- 夜:食後にキッチン周りをゾーン掃除 → 翌朝も清潔
- 週末:ドックが自動でモップ洗浄・乾燥まで行うため、手入れ不要
向いている人/向かない人
向いている人
- 掃除を「完全自動化」したい人
- 子育て世帯や共働き家庭
- 広いリビング・複数部屋を持つ家庭
- 家具やケーブルが多くてもストレスなく使いたい人
向かない人
- 部屋が狭く設置スペースに余裕がない人
- コストを重視して導入したい人
- 拭き掃除後の匂いに敏感な人
総合評価
DEEBOT X5 PRO OMNIは掃除のサポートとしては最適な答えの1つです。
Roomba S9+Braava Jetの併用では解消できなかった「切り替えの手間」や「段差でのトラブル」を克服し、AIの進化で安心感も増しました。
一方で、湿度条件によっては拭き掃除後に匂いが残る弱点はあり、完璧とは言えません。しかし、掃除の手間を極限まで減らしたい人にとっては間違いなく買いの1台です。
ただ、細かな部分はハンディ掃除機は必要なのも補足しておきます。