はじめに
ホームシアターを構築するとき、多くの人が悩むのが「配線問題」。
いくら高級なスピーカーやテレビを導入しても、ケーブルが床や壁に這っているだけでインテリア性は一気に損なわれてしまいます。
今回は、Bang & OlufsenのBeolab 28 / Beosound Theatre / Celestial天井スピーカー / BeoAmp と LG OLED77G4PJB を組み合わせた20畳リビングの施工例をもとに、配線を隠すホームシアター配線例を紹介します。
天井スピーカーの配線 ― Celestialは天井裏へ
天井埋込型の Celestialスピーカー は、天井裏を通して配線。
壁や床にケーブルを一切露出させないことで、見た目の美観を完全に保ちます。
- 天井裏にスピーカーケーブルを通す
- 注意点としてはサラウンド感を強く出すためにはスピーカーの配置と角度が重要になります
テレビ背面の工夫 ― 壁を3cmふかす
LG OLED77G4PJBは壁掛け設置。
このとき壁を **約3cmふかす(厚みを持たせる)**ことで、ゲーム機・テレビ配線やBeolab 28のコードを裏側に通せるようにしています。
- HDMIや電源ケーブルはすべて壁裏に格納。HDMIケーブルは将来を見越して8K対応のものにすると良いです。
- 表に一切ケーブルが出ないようになります
- メンテナンス性も確保しつつ、将来の機材変更にも対応可能しますが、ケーブルを通すのがかなり大変ですので専門業者に依頼するのが良いと思います
フロートテレビボード ― 配線と機材をまとめて収納
造作の フロートタイプのテレビボード を設置し、内部に配線・電源をまとめています。
- Beosound Theatreを上部に配置し、BeoAmpを収納
- PS5やNintendo Switchも内部に格納し、外観をスッキリ
- 配線はすべてボード内で完結するため、外からは見えない
- 床面に穴を開け、冷却用の通気口を確保
結果として、リビングに「機材感」を出さないスマートな外観が実現。
排熱対策 ― ファンと自動制御
ボード内部にゲーム機やアンプを格納すると、どうしても排熱が課題になります。
そこで以下の工夫を導入しました。
- 床面に穴を開け、排熱ファンを設置
- ファンは静音タイプを採用し、稼働音が生活に干渉しないように調整。特に防振マット付きが重要です。
- SwitchBotと連携し、電源が入ると自動的にファンが回転
- 手動操作不要で常に最適な排熱環境を維持
IoT連携 ― スマートホームの一部に
SwitchBotやB&Oアプリを組み合わせることで、シアターと家のスマート化が自然に融合しています。
- 電源が通ったことを感知し、リモコン操作なしでファンが動作
- テレビボード裏の間接照明は日の入りで自動的にライトが点灯します。
- 音声操作や自動シーン切替も対応しています。
強みと注意点
強み
- ケーブルが一切見えないためインテリア性が極めて高い
- 配線・機材を隠しながらもメンテナンス性を確保
- IoT活用で利便性と快適性を両立
注意点
- 壁のふかしや造作家具には施工コストがかかる
- レイアウト変更がしにくい(計画時点で設計が重要)
- 機材の追加・入替はボード内部スペースを考慮する必要あり。
- 想定以上にケーブルの配線が苦労したのでゆとりある設計が良い。
まとめ
「リビングでのホームシアターは音と映像だけでなく、インテリアとの調和が重要」。
Beolab 28 や Beosound Theatre のようなデザイン性の高い機材でも、ケーブルが見えてしまえば台無しです。
- 天井裏配線でCelestialを美しく設置
- 壁ふかしでテレビ背面をスッキリ
- フロートボードで機材と配線を隠す
- SwitchBotで排熱まで自動化
これらを組み合わせることで、「20畳のリビングを美しく保ちながら、最高のシアター体験を楽しむ」という目標を達成できたと思います。